| 北窯-登り窯にこだわる工房
今回はそのやちむん本来の焼き方「登り窯」を使い、昔ながらのやり方で「やちむん」を作っている、読谷村にある「北窯」の火入れに立ち合わせていただきました。 火入れとは、文字通り「窯に火を入れる」ことです。
写真1 窯がある建物の入り口。建物の中の明かりのほかは、外は真っ暗です。
今回は宮城窯でやちむんを6年作っているスタッフさんの紹介で見学をさせていただくことになりました。
写真4 中には焼く前の皿などが沢山並んでいます
登り窯の名前の由来は、斜面に作られた縦長の窯の中、一番下で焚いた火が、ドーム状に連なった小山「ふくろ(袋)」を伝っていき上へと登る(火が登る)ことから付いた名前です。小部屋になっている袋の中に作品を置いて、火が伝わる下の方から、各袋の中のものを焼いていきます。今回訪れた「北窯」には、13の袋があり、4つの陶芸工房が協力して運営しているそうです。ちなみに13の数の意味は、4つの工房×3+おまけの1つ、だそうです。 写真5 袋と呼ばれる山それぞれを塞いでいきます
薪には「白薪」「赤薪」があって、白は軽くて着火が早くすぐ燃え、赤は木の芯で、硬く、火の付きは遅く長く燃えているそうです。白と赤を半分ずつになるように、13ある袋の入り口へと積んでいきます。沢山持てる人は沢山持って、慣れていない見学者は持てるだけを持って、薪を運びます。
女性の陶芸家さんが多いのにも少し驚きました。 写真8 自分達の袋だけではなく、皆で同じように運んでいきます
スタッフさんの袋も完全に塞がり、いよいよ火入れの瞬間を迎えます。 写真10 あと少し、バランスを見ながらレンガを積みます
焼き物を作った親方、陶工さん達が、ぐい飲みに注がれた泡盛を受け取り火へ向かって注ぎます。それから一口飲んで杯を額の方へ上げて、いい作品ができるよう祈ります。同じ杯を、次の人へと渡していきます。火力が段々強くなっていきます。火が強くなるに従い、建物の照明を落とします。火が浮き上がって見えます。
写真13 泡盛をかけた瞬間、火がまばゆく燃え上がります
今回泡盛を皆に注ぐ係りをした方は、今日でこの窯での陶器作りが終わるそうです。別れを惜しむよう、皆も杯を受け取っているようでした。
「第94回火入れ、開始夜11時、……」
その後、火は900度くらいに達して、下から上へと登っていくそうです。4日間焚き続け、その間は4つの窯が交代で火の番をします。次の順番はお話を聞かせていただいた宮城親方の窯で、午前3時半に交代と言っていました。宮城窯の人々は残っている人々へ挨拶をして、静かに抜けていきました。仮眠後にここへ戻り、火を守るのです。 火入れは年に5回あり、年明けに1年の予定の日付を決めるそうです。今年はあと1度、陶器市の前にあるそうです。 宮城窯の人々とほぼ同じ時間に、私達も挨拶をして打ち上げの席を後にしました。 焼き物の窯出しは、各窯(袋)ごとに時間を決めて、交代で行っていくそうです。 いい焼き物ができあがりますように。 |

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